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事35 「真木山」 (甲山) 大仙市太田太田字真木山国有林


地形図とルート
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▲Google map
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▲薬師岳から望む本峰。
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▲薬師分岐から甲山を目指す。
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▲大甲山山頂を通過。
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▲仙北平野を望む。
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▲この付近で、笹薮にいた熊に吠えられた。
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▲登山道から甲山を望む。
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▲甲山分岐(2013年時点で、中ノ沢岳方面への登山道は廃道となっている。)
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▲深い藪を漕いで甲山を目指す。
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▲ようやく鞍部に到達。かつては登山道があったが、今は完全廃道化している。
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▲急斜面の藪を這い上がって登る。
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▲大甲山、和賀岳方面を望む。
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▲次第に藪の高さが低くなり、かつての山頂標柱が見えてきた。
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▲山頂・三角点に到達。
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▲標石
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▲上部
---基準点詳細---
基準点コード:TR35940254801
点名:真木山
俗称:カブト
所在地:秋田県大仙市太田太田字真木山国有林2164林班ロ小班
冠字選点番号:事35
種別等級:三等三角点   
地形図:角館
測地系:世界測地系(測地成果2011) 
北緯:39°32′05″.6585
東経:140°44′12″.8563
標高:1012.23m
選点:明治42年05月25日
造標:明治42年06月16日
観測:明治42年08月31日
備考:小木曽 詵次郎
---訪点記録---
訪問日:2013.06.16
自動車到達地点:林道・真木線現況EP 避難小屋登山口
歩道:甲山分岐まで登山道あり。以後、道なし(灌木帯)
周辺:山林
状態:正常
保護石:0個確認
出発時間:05:55 駐車地~大須込~薬師岳~大甲経由
到達時間:13:15 三角点到達
出発時間:13:29 三角点出発
到着時間:15:14 駐車地
全行程:499分
備考:
---訪点の記---
 三等三角点 事37 「大須込」より薬師岳を経由して縦走。

 必死になって再び藪を漕いで倉方に戻った。少休憩の後、今度は薬師岳に向けて登り始めた。藪漕ぎで、身体がすでに山に慣れていたので、薬師岳直下の急登も苦にならなくなっていた。また、道のないところを歩いてきたせいか、登山道の有難みを痛感した。

 一気に高度が上がる薬師岳への登りからは、先ほどの三角点峰が見えた。ここから眺めると、倉方まで短い距離に感じられたが、藪に阻まれ長く感じられた。しかし、今日は天気も上々、これからの稜線歩きが楽しみで、私はすぐに気持ちを切り替えた。

 薬師岳山頂から、残雪の和賀岳を眺めると、すぐに薬師分岐へ戻った。待ちに待った甲山周回コースの始まりである。分岐から降り立ち、良く刈払いされた登山道を下った。本当に快適な尾根道で、登山道の脇には、様々な種類の花々が咲き乱れ、心を癒されながら進むことができた。

 登山道は、尾根上の岩手県側を通っていて、和賀川の源流部が良く見渡せた。残雪と森の緑のコントラストが非常に素晴らしかった。

 鞍部まで下りると、今度は大甲(P1108)に向けて登りとなった。灌木帯からブナ林になり、再び灌木と笹帯になると、登山道には、すでにニッコウキスゲが一輪咲くところであった。また、シラネアオイが登山道沿いにたくさん咲いていて奇麗だった。

 大甲の偽ピークを過ぎて大甲の頂上に辿りつくと、薬師岳と和賀岳の姿が良く見渡せた。ちなみに、大甲山の最高地点は人が一人立ち上がれるほどの土の突起部分で、ちょうど、プリンを皿に乗せた形に似ていた。

 ここで、私は大休止をした。シートを敷いてご飯を食べると、少し横たわって暫し眼を閉じた。藪漕ぎの疲労で寝そうになったが、その前に出発に出発した。

 大甲山頂を後にした私は、快適に刈り払われた登山道を甲山に向かって順調に進んでいた。その下りで両脇の笹藪に良質なネマガリダケの群落を発見した。タケノコご飯が食べたいと思い浮かんだ瞬間、地響きに似た音がして私は驚いた。

 熊であった。それも、すごく近距離で、笹藪をかき分ける音や歩く音が分厚かった。熊は鈴の音に反応して逃げるようだったので、私は鈴を手で強く振り、何度も何度も鳴らした。幸い、熊が私から離れてくれたようだったが、子連れだったり鉢合わせだったら確実に襲われていたであろう。私は後ろを何度も確認しながら少し足早にこの場所から離れた。

 熊とニアミスした下りから鞍部を過ぎ、甲分岐の尾根に差し掛かったところで、私は安心して登り続けた。甲山独特の山容が眼前に迫ってきたが、甲山の近くまで登山道があるのか心配になってきた。どうみても山頂直下まで緩やかではあるが、小さなコブを3つほど越えなければいけないようだった。

 甲分岐に着き、甲山への道を探したが見つからなかった。地形図からみても、この分岐から藪を漕いで行くしかなかったので、必要なもの意外は分岐地点に置いていくことにした。

 分岐から山頂手前までは約260mで、距離的には短いが、強烈な灌木と笹藪だった。流石、奥羽の脊梁。藪の密度が半端ではなかった。しかも、いつの間にかスパッツの片側がなくなっていた。また、陽に照らされ気温も上がって体力の消耗も激しかった。少し歩きやすかった笹の部分は、かつての登山道跡かと思われた。また、北斜面はキレットになっていて、一歩間違うと踏みぬいて滑落してしまう危険があった。

 最後のコブを越え、鞍部から山頂を目指したが、歩きやすかったのは山頂付近の一帯であった。ネームプレートが外れた標柱と三角点のある山頂は、藪が膝程度の高さの藪で眺望が良かった。かつてここまで道があったとは思われなかった。三角点の保護石は、2個。すぐ脇にシャクナゲがあり、切らずに枝を脇に寄せて写真を撮った。私は景色を楽しむ余裕もなく再び帰るために藪を漕いだ。

 甲分岐から中ノ沢岳方面へは刈払いされておらず藪化が進んでいたが、分岐から下った、すずみ長根との接続部分にも中ノ沢岳への道があった。すずみ長根は快適な登山道があり、心地よい風に吹かれながらブナの森を下った。

 登山道から作業道に降りてからは、甘露水登山口を目指した。途中で、沢を2カ所(カブトの沢・センノ沢)を渡らなければいけないが、増水時での渡渉は困難と思われた。そして、長い作業道歩きに飽きた頃、甘露水登山口に私は到着した。
---地名の由来・追記など---
★真木 河川の屈折により、山が川に巻かれたような地形。また、撒きちらしたような状態、いわゆる崩壊地形を指すか。「真木」は、山奥の険しい場所に多く見られる。奇岩怪石が多く、断崖絶壁のV字渓谷、まさに崩壊、崩落地形の転形といわれる。
抜粋「地名へのいざない」戸澤敬三郎 P336 マギ

★甲(カブト) 武具のカブト(兜)による見立て地名か。カブ(傾)・ト(処)で「傾斜地」をいうか。
抜粋「地名用語語源辞典」楠原 佑介・溝手 理太郎 P132 カブト
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この記事へのコメント

- おあき - 2017年12月03日 20:25:45

母が山育ちなのでこの手には自称詳しいと主張するのですが
母によるとタケノコに手を出さなかったのが良かったそうです。
手を出していたりタケノコを既にリュック背負っていた、もしくは手に持っていたら
確実にUターンされ襲っていただろうと。
普通逃げる際は静かに気配を消すのですが
吠えたというのは「此処は俺の大事な狩り場でタケノコには手を出すな」と言う熊の自己主張らしいです。

もっとも私のアバは最近ボケが入っているので信憑性はかなり低いのです・・。
タケノコなんて書いていないですしね。

Re: タイトルなし - デコ山さん - 2017年12月03日 21:06:13

コメントありがとうございます。

登山道以外に迂回路が見いだせない時でしたので、この時は困りました。
クマに唸られることはあっても吠えられるということは、なかなかありません。
私は、熊スプレーはもっていますが、このような場合は効き目はありません。
唯一、山刀だけを信用していますが、負けるつもり(覚悟)はあります(笑)

クマは普通逃げる際は静かに気配を消す・・・。
これをわかる人はなかなかいません。ボケてはいません、すごく詳しいお母様です。
それにしても、クマが増えました。元々いたのですが、人を恐れなくなりましたね。
またお願いします。

- おあき - 2017年12月03日 21:53:20

ご返事本当にありがとうございます。
母も今の熊は昔の熊とは違うと言ってますね。
母の実家の集落もかつては副業として猟に手を出す人達も居たそうですが
山の中を歩き回ってそれでも熊は見つからなかったのに今は熊の方から姿を出す。
ということです。

面白い話しとしては猟ではいたち全般には手を出すなというのがありました。
猫は7代で許してくれるがいたちは親族も巻き込む程きついからと言うのが理由です。
でも本当はいたちやオコジョ、テンの毛皮は昭和初期までは高値で売買出来たので
分配を巡って山で何かがあってこの戒めの言葉が出たのではと思っています。

Re: タイトルなし - デコ山さん - 2017年12月04日 18:42:21

イタチの話は興味深い話ですね。
確かに、猟=欲 です。しかし、欲がないと獲物は獲れません。


私も狩猟者ですが、私は山の中で起こる出来事全ては”授かりものである”との考えが強く、
欲がないので苦戦が続いています。しかし、なにより獣より怖いのが”人間”そして”人の心”です。

おあき様は、良いお母様をお持ちで羨ましいです。伝統や戒めは受け継がないといけませんね。
励みになりました。また宜しくお願いします。

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デコ山さん

Author:デコ山さん
秋田県内に設置された、三角点の探訪記。

主に、明治時代に設置された一等~三等三角点を訪れています。

また 標石を含めた現地の周辺調査、地名や点名の由来なども掲載しています。

秋田県内で、藪の中をゴソゴソとやっている人がいたら、それは私です。

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