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志07 「青志賀」 大仙市太田町川口渓谷北ノ又沢国有林


地形図とルート
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川口渓谷林道ゲート。自転車でスタート
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残雪が残る林道
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途中から自転車をデポして歩く
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白糸の滝
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つくし森を望む。生憎ガスの中であった
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好天であればこんな感じ
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終点手前から県境へ向かう登山口へと入る
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新緑のブナ二次林
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途中で夏道を見失い時間ロス
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この露岩が見えてくると県境が近い
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県境に到着。やはりここは風が強い場所だ
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今度は進路を北に変えて南風鞍(青志賀山)へ向かう
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夏道を辿る
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残雪に惑わされてルートが定まらなかった
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進路に気をつけながら残雪を踏みしめて進む
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P850手前。残雪に誘われて進む
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稜線に出ると笹藪だった。ここは東寄りに進路を変えて残雪を踏む
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見事なブナ林。黄葉の季節にも訪れてみたい
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夏道と残雪の繰り返し
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残雪区間
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本峰手前の坂
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樹林帯を抜ける
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山頂に到着
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三角点
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標石
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上部
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真昼岳と鹿ノ子山方面の景色(クリックで拡大1920×549)
---基準点詳細---
基準点コード:TR25940250701   
点名:青志賀
俗称:南風鞍
所在地:秋田県大仙市太田町川口渓谷北ノ又沢国有林2175林班そ小班 
冠字選点番号:志07 
種別等級:二等三角点   
地形図:角館 
測地系:世界測地系(測地成果2011) 
緯度:39.3016.0298
経度:140.4326.0481  
標高:1019.66m
選点:明治40年06月03日
設置:明治40年10月06日
観測:明治40年10月09日
備考:宮崎 和作
---訪点記録---
訪問日:2012.05.13
自動車到達地点:川口渓谷林道ゲート
歩道:あり 林道、小径 南風鞍山頂
周辺:山林 笹地
状態:正常
保護石:0個確認
06:22 林道駐車地・出発(かぶり岩ゲート)
07:38 登山口  (つくし森) (76分 約5.3km)
08:20 県境 (42分 約1.2km)
09:45 南風鞍(青シカ)到着 (85min 約2.7km 休憩10分)
09:45 南風鞍(青シカ)出発
10:38 県境到達 (53分 約1.2km)
11:43 鹿ノ子山分岐 (55分 約1.9km)
12:07 鹿ノ子山・山頂到着 (24分 約0.5km 休憩27分)
12:34 鹿ノ子山・山頂出発
12:52 鹿ノ子山分岐 (18分 約0.5km)
13:31 水無沢分岐(エスケープ・ルート)(39分 約1.6km)
14:04 水無沢登山口到着(33min 約1.2km)
14:41 林道駐車地・到着(かぶり岩ゲート)(37分 約4.8km)
合計499分(8時間19分) 沿面距離 約21.875km
備考:登山道や残雪の上を歩いて到達する。
---訪点の記---
地形図を見ていて面白いことに気づいた。川口渓谷を流れる北ノ又沢と南ノ沢の源流は青シカ(南風鞍)の「親」と鹿ノ子山の「子」で親子になっている。何か云われがあるのかと調べてみると、ちょうど川口渓谷の二又の景(北ノ沢と南ノ沢の出合)に古ぼけて文字が擦れて見難くなった標柱看板にその云われが書かれてあった。その云われは下記の地名の由来・追記に記しておく。

今年の春は天候が治まらず、天気予報も毎日変わる有様。この日も例外ではなく、晴れの予想を裏切り雨がパラつく曇り模様だった。幸い現地に到着すると雨は止んで回復傾向に進んでいた。私は身支度を整えて、かぶり岩付近にある遊歩道ゲート(なぜか歩行者も通行禁止)の扉を開けて歩き始めた。

今日は一応、自転車を持参してきたが、道は雨の後で泥濘が多く、自転車を押しながら歩いた。何度訪れてもこの渓谷は素晴らしい。四季折々の表情が明確なコントラストを描いてくれる絶好の景勝地だからだ。この日も早春の景色を楽しみながら緩やかな勾配を登り続けた。

二又の景の手前までくるとバイクに乗った古老が通り過ぎていった。私は気にもせず、権現山に登る道を探してみたが見当たらず再び歩き続けた。しばらく行くと、その私を通り越した古老が山菜採りの身支度をしていたので権現山のことについて聞いてみた。一通り話を聞いて古老と別れると、すぐに道路に残雪が現れた。

私は自転車を担ぎ残雪の上を何度か渡ったが、力尽きて途中にデポしていくことにした。登山口の手前の橋からツクシ岳が見えた。上は風が強くガスがかかり、かなり荒れているようだった。

私は登山口に到着すると休憩もせずに歩き続けた。登山道は残雪が多く夏道を見失いやすい状態で、モリアオガエルの産卵場所がある池の付近でルートに迷った。数年前に一度、同じルートで県境まで一度行ったことはあったが、残雪期で景色が変わり記憶が曖昧になってしまった。少しルートを修正して池の側を流れる小沢を渡り対岸の大岩に向かった。
ここからも残雪と倒木が多くて夏道がわからない状態だった。GPSと記憶を頼りに何とか樹林帯をぬけると、泥濘の裸地となっている県境に3年ぶりに辿り着いた。相変わらずこの場所は渓谷から吹き上げる風が強かった。

私はここでも休憩せずに進路を北に向けた。刈り払いの跡がある小径を少し登ると残雪と倒木が邪魔をして登山道が消滅たようになっていた。また、残雪を利用して進もうとすると、ルートを外しやすく、北西方面へ迷い込まされるので、何度も修正を繰り返して進むことになった。

山中岳を過ぎ、P850を岩手側に迂回しながら進む予定だったが、歩きやすそうな残雪に誘われてP850に登ってしまった。
しかも、残雪も途切れ、笹と潅木の世界で暫し藪漕ぎを余儀なくされた。P850を下った鞍部からはブナの原生林が広がった。この場所の気候がそうさせたのか、独特な枝ぶりである。

さて、このブナ帯から登山道が明確になり随分と歩きやすくなった。山頂手前も道は歩きやすく軽快な登りとなった。森林限界を迎え笹の小径を辿ると南風鞍の標柱が立つ山頂に辿りついた。相変わらず天候は回復せずガスと風が強い。好天であれば深山から望む雄大な景色をパノラマで見ることができたはずである。

三角点は標柱を正面に少し右奥にあり笹に覆われていた。私は少し笹を寄せ登山道から見えるようにしておいた。二等三角点「青志賀」は明治40年の設置。当時の苦労が偲ばれる一点である。保護石は見当たらなかった。そして、私は風の音と笹が揺れる音しか聞こえない山頂で少しだけ休んでこの場所を後にした。

尾根を下山途中、天候が急に回復。目の前に鹿ノ子山や真昼岳などが現れた。まだ残雪がたくさんある。背後にはそびえ立つ青シカ(南風鞍)の南壁が鋭く切れ込んで私の視界に入ってきた。

今までカメラの出番がなかったので嬉しさと興奮で何度もその姿をカメラに収めた。今度はP850手前の鞍部から岩手県側に迂回して進んだ。夏道はどこにあるのか分からなかったが、残雪のおかげで楽して通過することができた。

再び川口登山口県境に戻った私は御飯を食べることにしたが、朝より猛烈な風が渓谷から吹き付けていたので、ツクシ岳P843の樹林帯で食べることにした。つかの間の休憩も体温の低下で指先の感覚が薄く感じられるようになり、早々に切り
上げた。水分、糖分の補給もしっかり摂り再び歩き始めた。

こちらの登山道も残雪があり、P843手前で夏道を完全に見失ってしまった。本当は山頂を岩手県側に迂回する形になっていたと思われるが、残雪に導かれるようにピークを目指してしまった。ピークより南側は背丈を越える笹薮で、藪漕ぎしながら東側にトラバースして登山道に辿りついた。

P843ツクシ岳を登り、降り返すと今度は傾斜のキツイ登り返しとなった。少し息が上がったが、周りの景色に励まされ順調に歩みを進めることができた。登山道も南風鞍方面より歩きやすかったが、倒木も多く、何度か迂回しながら進んだ。

鹿ノ子分岐手前からは再び残雪が多く、やはり夏道を見失ったので、私は尾根を直登しながら分岐を目指した。なおも進むと目の前に鹿ノ子分岐の標柱が雪に埋もれて頭だけを出していた。ここから三角点までは0.3kmほどの距離になっているが目の前は笹に覆われ、はるか遠くに感じられた。

笹を掻き分け進んでみると、尾根の南側はすっぱり切れてキレットになっていたので北側の藪斜面をトラバースしながら進んだ。その北側の斜面も傾斜があり、藪が途切れると残雪で、踏み外すと谷底まで滑り落ちそうだった。

私はアイゼンもピッケルもなかったので、足のつま先を思い切り雪に突き刺し慎重に渡った。この区間が終わると鞍部に降りキレットの縁から鹿ノ子山の南壁と真昼岳へと続く奥羽の脊梁が連なっていた。

鞍部から山頂手前も樹林帯の笹薮だったが、笹の背も低く歩きやすく感じられた。山頂部はまだ残雪があり、三角点の発見に黄色信号が灯ったが、GPSで再度位置を確認すると残雪部分ではなかったので一安心した。

三角点は残雪もあり確認できなかったが、山頂の最高地点に設置されているようには見えず、ピーク手前の若干の傾斜地に設置されているように見えた。また、訪れる人もいないのか、三角点は落ち葉に埋もれ発見に時間を要した。

私は三角点発見に夢中になり、この30分の間に再び天候が悪化してしまっていたのを見逃してしまった。気がつくと気温が下がり再びガスで視界はなく風が以前より強まり雨まで降ってきてしまった。しかも、行動予定時間も大幅に遅れていて私は少し焦ってしまった。川口県境まで戻るか南沢のエスケープルートを使うか迷ったが鹿ノ子分岐からは同じような距離だったので、私はエスケープルートを帰路に使うことに決めた。笹薮と残雪を登り返し、再び鹿ノ子山分岐に立つと進路を南西に向けた。鹿ノ子山分岐からの下りは傾斜があり転がるように降りたが、起伏も緩く歩みを進めることができた。

南沢へのエスケープルートには標柱もなく残雪があり、少し通り過ぎてしまったが、すぐに気づいて入ることができた。このエスケープルートは途中から道がなくなり、私は斜面を枝や木を伝いながら降りた。所々に目印のテープがあったが、盛夏では見失うこと必須かとおもう。高度が下がると風も収まりはじめた。風が強いと体温のも著しいので私は少し安心した。残雪の残るブナ林を楽しみながら歩く余裕も出てきた。木々の間からツクシ岳の険阻な容壁が垣間見れるようになると、登山口がある遊歩道に辿りついた。

ここから再び歩き続け、デポしておいた自転車を担ぎ、残雪区間を渡り終わった。また古老のバイクがあった。どこまで入っていったのだろう。私は自転車のペダルに足を掛け家路へと漕ぎはじめた。
---地名の由来・追記など---
★川口山伝説 延歴14年(795年)坂上田村麻呂*征夷大将軍が蝦夷の平定討伐時代、従兵に清能という弓の名手がいた。ある日、山中で*青鹿の親子を見つけて矢を放ったが、矢がはずれ(矢筈峠 "やはず峠")撃ち損じた。

手負いの青鹿親子を追ってゆくと土民の夫婦が炭を焼いている沢(炭焼沢)に出た。土民に問うたところ、この沢を降りて逃げたとの返答で、なお追跡したところ、流れの側に湧出する温泉(鹿子温泉源)で小鹿が手負いの母鹿の傷を舐めていた。親子の情愛を見て清能は殺生を禁ずる覚悟をしたが、猿の一群が弓矢を携えた清能を見て恐怖と警戒の叫びをあげた。

青鹿親子は一目散に逃げ、二又のところで子鹿は右、南ノ又沢(鹿子山)、母鹿は左、北ノ又沢(青シカ山に)姿を消した。
逃げ延びた親子はそれぞれの山を本拠にして繁殖したという。(二又の景・標柱看板より抜粋)

*(征夷大将軍に任ぜられたのは翌年延歴15年(796年)。このときは征東副使)
*(青鹿=カモシカ)
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秋田県内に設置された、三角点の探訪記。

主に、明治時代に設置された一等~三等三角点を訪れています。

また 標石を含めた現地の周辺調査、地名や点名の由来なども掲載しています。

秋田県内で、藪の中をゴソゴソとやっている人がいたら、それは私です。

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